県民大学講座「桜の花と水戸の歴史」実地研修

偕楽園左近の桜前にて
偕楽園左近の桜前にて

実施報告です。

 10月初旬から茨城県三の丸庁舎内の茨城県生涯学習センターで「桜の花と水戸の歴史」を開講しておりましたが、3回の座学を経て、今日は実地研修を以て最終日ということになりました。座学は途中休憩をはさんだ120分で開講していましたが、今日は10:00から昼食1時間をはさんで14:30まで屋外で実地研修を行いました。

 スタートは弘道館の左近の桜と文明夫人の歌碑、路線バスで偕楽園入口まで移動し、偕楽園を表門から入りました。表門から入る理由は二つあります。一つは偕楽園の特徴の一つである陰から陽の景色の変化を体感していただくこと。梅は当然ですが、桜も「陽」の木なのです。そして表門前には十月桜という秋に咲く桜があります。これを見ていただきたかったのです。表門を通過すると鬱蒼とした竹林と杉林、吐玉泉への下りの手前で、桜山を遠望し、その後は好文亭前まで歩き、「偕楽園記」碑を見学しました。偕楽園記の末尾には好文亭と一遊亭の二亭があったことが記されており、桜山も重要な偕楽園の構成要素であったことをお話いたしました。その後見晴らし広場の二季咲桜、さらには昭和38年植樹の左近の桜についてお話いたしました。南崖の突端にある「仙亦台」からは江戸時代のその場所から見えた景色についてのお話をしました。そのあとは常磐神社内で三木神社・東湖神社についても解説をし、水戸出身の外交官・実業家の室田義文が植樹したソメイヨシノを見学。ここで午前は終了。

 昼食をはさんで、偕楽園公園の拡張部である窈窕梅林にいたって、桜川旧河道側から徳川ミュージアム側に植えたヤマザクラを見学、新坂橋側から御茶ノ水を見ながらミュージアムにあがり、特別にバックヤード内へ、ヤマザクラの植樹現況をみせていただきました。その後はミュージアム内は自由見学ということにさせていただき、現地での解散となりました。

 40名近い参加者の方には6キロ近くを歩かせてしまい申し訳なく感じておりますが、この一風変わった桜で歩く水戸名所は、みなさまのお気に召していただけたかと思っております。

 実地に踏査することでプロジェクトの趣意が皆さまに理解していただけたようで、何か一緒に何かやりたい、興味が湧いたという声をかけていただきました。本当に有難く思っております。次回は是非花の咲くころにまいりましょう、と約して散会となりました。

 

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水戸市民会館「水戸キャンパス100」5/15・6/19の講演案内→イベントページへ

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